欠品が生む見えないリスク

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在庫切れなら、入荷を待てばいい。
企業側からすれば、そう考えるかもしれませんが、消費者の需要まで止まるわけではありません。

欠品を在庫管理だけの問題として捉えてよいのでしょうか。
「在庫がない」と伝えた後、消費者はどこへ行くのでしょうか。

欲しい商品を購入できなければ、消費者は検索して別の販売先を探します。ECモールやSNSにたどり着けば、転売品が見つかることもあれば、模倣品や偽造品、粗悪品、未承認品、詐欺サイトに行き着くこともあります。欠品によって失われるのは販売機会だけではありません。正規市場から離れた消費者が、真贋を確認しにくい市場へ向かうきっかけにもなります。

模倣品の問題はファッションだけに限りません。医薬品、化粧品、食品、玩具、電子機器など、欠品時に消費者が「代わりの商品」を探しやすい分野ほど注意が必要です。WHOも、医薬品の供給不足が偽造医療製品の流入リスクを高める可能性を指摘しています。

正規販売店、公式EC、予約販売など、正規品を購入できる選択肢は示されているのか。正規品と非正規品を見分ける情報は、消費者に届いているのか。模倣品対策では、偽物を見つけて排除する活動に目が向きがちです。一方で、消費者が正規品を探し続けられる環境を整えることもブランドを守る一つの方法です。

欠品した商品を探す消費者が、次にどこへ移動しているか。
その動きを、SCM、EC、知財、品質保証、消費者対応の各部門で共有できているでしょうか。

参考情報:
・WHO「Shortages impacting access to glucagon-like peptide-1 receptor agonist products, increasing the potential for falsified versions」

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